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認知症のある親を、一人にする時間が心配。夜間の様子や、外に出てしまわないか、気が休まらない方は多いと思います。
この記事では、介護歴20年の現役施設長が、認知症の親を見守るための方法を対策別にまとめました。道具の力と、地域の支えの両方から、できる備えをご紹介します。
すべてを完璧にする必要はありません。ご家庭で不安な場面から、一つずつで大丈夫です。
認知症の見守りで大切な3つの視点
見守りを考えるとき、次の3つを軸にすると整理しやすくなります。
- 室内の安全…転倒、火の元、服薬の飲み忘れなど、家の中の事故を防ぐ。
- 外出・徘徊への備え…一人で外に出て戻れなくなったときに、早く気づける仕組みをつくる。
- 人の目を増やす…家族だけで抱えず、地域や専門職の見守りも借りる。
本人の自尊心を傷つけない形で、そっと支えるのがコツです。「監視」ではなく「見守り」という姿勢が、本人にも家族にも負担が少なくなります。
【対策別】認知症の親を見守る方法
室内の見守り(カメラ・センサー)
離れていても、部屋の様子を確認できると安心感が大きく変わります。
- 見守りカメラ…スマホから様子を確認でき、双方向で話せるタイプもあります。「元気にしてる?」と声をかけられると、本人も安心しやすいです。
- 人感センサー・自動点灯ライト…夜間のトイレ移動などの動きを知らせたり、足元を照らして転倒を防ぎます。
- 開閉センサー…冷蔵庫やドアの開閉から、生活のリズムをそっと確認できます。
カメラを置くときは、本人へ「安心のために置くね」と一声かけておくと、受け入れられやすくなります。
外出・徘徊への備え(GPS・見守りタグ)
一人で外に出て戻れなくなることは、認知症では起こりやすいことです。責める話ではなく、備えでカバーします。
- GPS端末・見守りタグ…靴や杖、カバンなど、本人がいつも持つものに付けておくと、居場所を確認できます。
- 玄関の開閉を知らせるセンサー…外出にいち早く気づけます。
- 衣類・持ち物への連絡先の記載…名前と連絡先を控えておくと、保護されたときに戻りやすくなります。
お住まいの自治体によっては、認知症の方向けにGPS端末の貸与や購入費の補助を行っている場合があります。地域包括支援センターに一度確認してみてください。
服薬・火の元などの安全対策
飲み忘れや火の消し忘れは、事故につながりやすい場面です。
- 服薬カレンダー・お薬ケース…曜日・時間ごとに分けておくと、飲み忘れ・飲みすぎを防げます。
- 自動消火機能つきの調理器具・IHへの切り替え…火を使わない環境にすると安心です。
- 見守り機能つき家電…一定時間動きがないと家族に知らせるタイプもあります。
人による見守り(地域の支え)
道具だけでなく、人の目を増やすことも大切な見守りです。一人で抱え込まないでください。
- 地域包括支援センター…介護の相談窓口。見守りの制度や使えるサービスを教えてくれます。
- 民生委員・ご近所への一声…「見かけたら教えてください」と伝えておくだけでも支えになります。
- 自治体の見守り・SOSネットワーク…行方がわからなくなったときに、地域で捜す仕組みがある地域もあります。
- ケアマネジャーへの相談…デイサービスやショートステイで、日中の見守りを分担できます。
見守りだけでは不安になってきたとき
症状が進むと、在宅での見守りだけでは難しくなる時期がくることもあります。それは家族の力不足ではなく、状態が変われば自然なことです。
施設という選択肢を「知っておく」だけでも、気持ちに余裕が生まれます。責める必要は、まったくありません。
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施設長の本音
現場で20年、認知症のある方と接してきて思うのは、見守りは「その人らしさを守るためのもの」だということです。
できないことが増えても、本人には長く培ってきた誇りがあります。安全のためと言って何もかも取り上げると、かえって混乱や不安が強まることがあります。
道具や地域の力を借りて、本人ができることは残しながら、危ないところだけそっと支える。そのバランスが、ご本人にも家族にも穏やかな時間をつくります。無理のない範囲で、できることから始めてください。
まとめ
- 見守りは室内の安全・外出への備え・人の目を増やすの3つで考える
- 室内はカメラ・センサー、外出はGPS・見守りタグが助けになる
- GPSは自治体の補助がある場合も。地域包括支援センターへ相談を
- 道具だけでなく地域や専門職の見守りも借りて、一人で抱え込まない
よくある質問
Q. 見守りカメラは、認知症の親に隠して設置してもいいですか?
A. できれば「安心のために置くね」と一声かけるのがおすすめです。本人の同意があるほうが、後々の関係も穏やかに保てます。難しい場合は、担当のケアマネジャーや医師に相談してみてください。
Q. 徘徊が心配です。まず何から備えればいいですか?
A. GPS端末や見守りタグを、靴やカバンなど毎日持つものに付けるのが手軽です。あわせて、お住まいの地域包括支援センターに、自治体の見守りサービスやGPS補助があるか聞いてみてください。
Q. 離れて暮らしていても見守れますか?
A. 見守りカメラやセンサー、GPSを使えば、スマホから様子を確認できます。あわせてご近所や民生委員に一声かけておくと、人の目も増えて安心です。
まず備えるなら
いちばん不安な場面から一つずつで大丈夫です。夜間や留守が心配ならカメラ、外出が心配ならGPS、というように選ぶと迷いません。まずはレビュー件数が多く、評価の安定したものから見てみると失敗が少なくなります。
そして、見守りに限界を感じたときは、施設という選択肢を知っておくだけでも心が軽くなります。まずは情報を集めることから、できる範囲で始めてみてください。一人で抱え込まないでくださいね。

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